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FXをやっている方、これから始めようかなと思っている方なら、両建てという言葉を聞いた事があるのではないでしょうか?
一言で説明すると、同じ通貨の買いと売りのポジションを持つことを指します。
例えば、ドル円100円で1枚買いのポジションを持っていたときに、90円でドル円の売りポジションを持つようなイメージです。
両建てはFXで使われる手法です。リスク回避に使われることが多いですが、損切りできなかったトレーダーが苦し紛れに使うものです。
両建ては片方のポジションを外すタイミングも難しく傷口を広げてしまうことも多いです。また、FX会社によって必要な証拠金も違ってきますので確認していきましょう。
今回はそんな両建てについてメリット・デメリット、使い方のポイントなどをわかりやすくご紹介していきます。
FXの両建てとは?
『そもそも両建てって何?』という方もいると思いますので、まずは両建てについての基礎知識をおさらいしておきましょう。
両建てとは、同じ通貨ペアでロング(買い)とショート(売り)の両方のポジションを同時に持つ事です。2つのポジションの損益はゼロになります。
なぜそんな事が必要なの?と思われる方もいらっしゃると思いますが、損切りできず、塩漬けにしたポジションのやり場に困り両建てすることで含み損を固定する場合に使われます。
取引に失敗したら基本は損切りです。相場を確実に予想することはできませんし、含み損が一定金額を超えてきたら泣きながらでも損切りをするべきです。
しかし、そうは言っても大切にキープしてしまったポジション、例えばロングポジションをホールドしたまま、ショートポジションを建てます。そうすると、損失は今以上に大きくなる事はありません。
FXの両建てのメリットとデメリット
- 損失を限定できる
- メンタルを持ち直せる
両建ては含み損を固定する方法です。トレードにおいて利益を出す事以上に大切なのが損失を出さないことです。
損失によって資産を減らせば投資資金が減るわけですから、どんなに大きなチャンスが来ても相場に参戦出来なくなってしまいます。もちろん損失を出さない事だけを考えていれば思い切ったトレードは出来ませんし、利益チャンスを逃してしまう事にもなりかねません。
資産あってのトレードですから、リスクヘッジ効果が期待できるというのはメリットです。次のチャンスが来るまで虎視眈々と両建てを外すチャンスを狙えることがメリットとも言えます。
両建ての一番のメリットは含み損を損失にしないことにより、精神の安定を取り戻すことです。人間は誰でも損失が出ると冷静ではいられません。
さらに損失が膨らんでいくというのは恐怖に近い感覚を覚えます。冷静さを保つために一旦ホールドすることは戦略として有効です。
両建てで含み損を固定すれば、とりあえず損失が膨らむ心配はありません。
そうすると冷静さを取り戻し、相場を客観的に判断できるようになります。
一時的にしろ、損失をストップしメンタルを冷静に保てれば、両建てによって利益を得る事も可能なのです。これは大きなメリットと言えます。
FX両建てのデメリット
両建てのメリットはすでにご紹介した通りです。含み損を抱えている方の中には、さっそくやってみようと思われた方もいらしゃるかもしれませんが、ちょっと待ってください。
両建てにはデメリットもあります。両建てを行う前にデメリットも理解しておきましょう。
ちなみに本当は私は両建ては反対派です!
個人的意見なので後ほど説明していきます。
- 両建てを外すときはもっと難しい判断を迫られる
- マイナススワップの方が大きいのでスワップ分はマイナスする
- ロングとショート、両方のスプレッドが発生
- 両建ては退場になる人が使うことが多い
- ポジションの管理が複雑になる
FXで両建てを行う場合は資金維持率が低く、ロスカット間近になっているケースが多いです。なかには両建てでうまくいくケースもあると思いますが、FXで百発百中予想できる人はいません。
ウォーレン・バフェットでもジョージ・ソロスですら相場を予知することはできません。FXは損失が出る可能性を常に頭に入れ、ミストレードは損切りをすることが重要なんです。
つまり、損切りできなかった塩漬けポジションをさらに両建てで守っているわけです。今度は逆ポジションの決裁も迫られるようになります。どちらかがプラスならどちらかは必ずマイナスです。
両建ては外すタイミングがもっと難しいことを理解しておく必要があります。
FX両建てのマックス方式とは?
上記のように、マックス方式を採用しているFX業者だと、ロングとショートのうち、ポジションが大きい方の枚数が必要証拠金となりFX業者に差し出します。
始めに5枚ロングしていて5枚ショートを追加しても、必要証拠金を追加で持っていかれることはありません。損益だけのやり取りができるということです。
例えば、ショートの勢いが強く、売りでも利益を出したいけど、ロングポジションはキープしておきたいということもあるでしょう。このような場合も有効な手段です。
この場合、ショート8枚の方がポジションの数が多くなるので、必要な証拠金は8枚分になります。合計13枚のポジションを持っていますが、相殺することで買いも売りもポジションを持てるということです。
マックス方式でないFX業者で両建てすると
FXで両建てする場合、マックス方式でない業者で両建てすると、このようにロング、ショートの必要証拠金が必要になり、両建てした瞬間にロスカットされるケースがあります。
そのため、両建て戦略を利用する場合、マックス方式の業者を利用することが重要なカギになってきます。
マックス方式を採用しているFX業者一覧
マックス方式採用業者 | 詳細 |
外為オンライン | 売買ポジションのうち、多い枚数の証拠金だけ必要 |
FXブロードネット | 売買ポジションのうち、多い枚数の証拠金だけ必要 |
アイネット証券 | 売買ポジションのうち、多い枚数の証拠金だけ必要 |
マネースクエア | 売買ポジションのうち、多い枚数の証拠金だけ必要 |
ヒロセ通商 | 売買ポジションのうち、多い枚数の証拠金だけ必要 |
2018年6月調査
大手FX業者だと上記会社がマックス方式を採用しています。他にもありますが有名どころだけまとめました。
マックス採用・両建て反対業者 | 詳細 |
GMOクリック証券 | 初期設定は不可・設定を変更すればマックス方式可 |
DMM証券 | 初期設定は不可・設定を変更すればマックス方式可 |
みんなのFX | 初期設定は不可・設定を変更すればマックス方式可 |
インヴァスト証券 | 初期設定は不可・設定を変更すればマックス方式可 |
2018年6月調査
FX業者によって取り扱いが違いますので、マックス方法が可能か確認してから両建てをするようにしましょう。証拠金維持率が低い場合、両建てした瞬間にロスカットになる可能性もあります。設定の見直しをしてから両建てを行ってください。
FX会社は両建てを良いと思っていない
マックス方式を利用できるFX会社でも、デフォルトで両建てが利用できる会社はなく、両建ての選択を『あり』に変更しないと利用できないことが多いです。
両建ての選択を変更しないと、両建てしたつもりがポジションの決裁をしてしまうこともあるので注意が必要です。
逆ポジションを持つ=決裁注文となることもあるので、両建てをするまえに各FX会社のマニュアルを確認しておく必要があります。
FXの両建てまとめ
今回は、FXの両建ての基本知識と使える実践方法というテーマでお送りしました。FXで両建ては想像するより難易度が高めな手法です。
私はいくつもポジションを持つと全てのポジションの管理ができなくなるので、常にシンプルな方法でトレードしています。
私の考えるFXは『失敗は必ずするもの』です。10年以上取引しても予想どおりにレートが動かないことはよくあります。
損切りは自分の予想を否定する行為で資産を減らします。そのため損切りができないトレーダーがいることも事実です。
しかし、FXに損切りは欠かせません。悪いポジションは早く切らないといけませんし、早めにポジションを切れたら良いトレードとして自分をほめてあげてください。
一時的に両建てをしても口座維持率は固定され、資金はホールドされた状態になります。できることなら禁じ手として極力使わずシンプルなトレードを心がけた方が良いと考えています。