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FX初心者が最初につまずくのがレバレッジです。
テコの原理で、小さな力が大きなモノを動かすことができるから、少額資産で投資ができると言ってもピンと来ない方も多いのではないでしょうか?
テコの原理とか言いながら、最終的にテコ全然関係ないじゃない!
いまいちピンとこないんだよね。
ちょっと違うけど住宅ローンをイメージしてみようか。
家はいま欲しいけど、すぐに3千万円用意できないからローン組むじゃない?ローンを組むから家はいま手に入る。
それはわかるよ。
ローンは返済があるので、少しレバレッジとはズレますが基本は似たような感じです。この部分を頭に入れておくと理解のペースも早いと思います。
今回はFXのレバレッジの説明と効果について説明していきますが、切っても切れない関係にあるのが推奨証拠金とロスカットの話です。
『FX初心者はこの関係を知らずに取引すると大惨事!』ということもありますので、最後までお付き合いください。
ドル円1万通貨取引したい!いくら必要?
こちらの記事でFXってどういうもの?と説明をしましたが、基本をもう一度おさらいします。
米ドルが100円のときに買って、米ドルが101円で売ったらいくら儲かるかわかる?
1円だよね!
正解!でも1円じゃ儲からないから取引量を多くすれば稼げるという話をしたよね。
米ドルは1日で1円動くことは最近あまりないので、効率的に為替で稼ぐなら取引枚数を多くするしかなく、それができるのがFXです。
FXトレードの基本取引単位を1万通貨に設定されています。1万通貨=1枚という言い方をするのが一般的です。
人によって1枚の単位が違うので勘違いされる部分でもあります。お寿司の1貫は1個?2個?という議論に近いかもしれません。
ロットだと1ロット=1万通貨、0.1ロット=1,000通貨になります。
話を戻すよ。
1万通貨取引するとして、米ドル円100円のときにお金はいくら必要?
ちょっと・・・。いきなり言われても。いちじゅうひゃくせんまん・・・
1万通貨×100円=は?
あっ!100万円だ。
でも、そんなにお金だせないよ。
そう!ここで登場するのがレバレッジね!重要だから絶対覚えて!
本当は100万円必要なのに4万円で済むのがレバレッジ
米ドル1万通貨取引するのに本当は100万円必要ですが、レバレッジ効果(小さい資金で大きな資金を動かす)で4万円あれば100万円あるかのようにFXができるのです。
重りの25倍をレバレッジと考えてみるとわかりやすいかもしれません。
住宅ローンとは少し意味合いが違いますが、なんとなく雰囲気は伝わりませんか?
(基本)米ドル円100円のとき、1万通貨取引するとき100万円必要。
(レバレッジ)FX会社からお金を一時的に借りてきて、まるで100万円あるかのように100万円分の取引が可能
ポイント:最終的にあなたのFX口座は
もう一回おさらいしよう。
1万通貨で取引しています。米ドル100円のときに買って101円で売却しました。利益はいくら?
えっと・・・。1万通貨で・・・・1円。
1万通貨×1円は?
あっ!1万円ね。
正解。もし、ハルがドル円で1円取れたら1万円儲かってたということ。
本来なら1ドルしか持っていなければ1円しか儲からないはずが、レバレッジ効果で1万円儲かるのがレバレッジの仕組みです。
ポイント:1万通貨取引(証拠金4万円)で1円動けば1万円稼げる。
FXレバレッジを一旦まとめます
米ドル100円で1万通貨取引することを想定します。
- レバレッジがないと必要資金は100万円
- 1万通貨×100円=100万円なので、レバレッジ1倍(レバレッジをかけない場合)投資に必要な金額は100万円です。
- レバレッジをかけるから最低4万円からFXができる。1000通貨なら4千円でも可能!
- 日本国内のFX業者なら最大25倍までのレバレッジをかけることが可能です。(レバレッジは自動計算)25倍というと、とてつもない倍数に思えますが理屈がわかればレバレッジは怖くありません。
- 100万円÷25倍=4万円。このような計算でFXの最少必要金額は4万円になります。
- レバレッジをかける=FX会社から一時的にお金を借りて取引する。このように考えるとわかりやすいかもしれません。
- 最終的にお金が動くのは利益分だけ
- 1万通貨で1円取れた場合の利益は1万円です。決済と同時にあなたのFX口座は1万円増えます。
本来100万円必要な取引で必要な証拠金は4万円前後です。(取引中に4万円は拘束されて、決済したらお金は戻ってくる)FX業者ごとに毎週証拠金を見直す業者や、固定で証拠金が決まっている業者などがあります。
証拠金自体はどこの業者でも差はほとんどありません。
これがFX=外国為替
続いてレバレッジと一緒に覚えておきたいこと。証拠金とロスカットの説明をしていきます。
おすすめのFX会社比較表
どこの会社も信託保全がされていて優良な会社ばかりです。FX会社のロゴをクリックすると公式HPをチェックできます。
レバレッジ計算は必要ない!FXは証拠金維持率だけ見る!
本来持っていないはずのお金を、FX会社から借りて取引することがレバレッジということを理解できたと思います。
気を付けたいことは『レバレッジをかけている=本来もっていないお金を投資にしている』ので、取引時に注意しておきたい部分があります。
レバレッジ何倍だから〇〇円必要とか、レバレッジは低い方が良いという人がいますが、本当は少し違います。
FXで一番注意を払いたい部分は証拠金維持率です。この数値が高ければ、他の項目はほとんど気にする必要がありません。
2019年3月締め。少し過ぎてしまいましたが、今月も先月比10%くらいの利益率があったかな。現在ロングを持っていて少し含み損がありますが、あまり気にならないレベル。#iサイクル注文 pic.twitter.com/cQBcmvT74j
— 川瀬遼太郎@FXアカ (@fxtraderkawase) April 7, 2019
私の自動売買口座で言うところの右上、口座維持率です。883.95%これはレバレッジをかけた後の維持率(自動計算される)で高ければ高いほど良いです。
証拠金維持率=今の口座の評価総額÷必要証拠金×100
計算式を覚える必要はありませんが、上記の私の口座で計算すると、⑦の証拠金は150,600円です。(ユーロドル3万通貨)含み損を引いた有効証拠金は1,331,233円。
1,331,233円(有効証拠金)÷150,600円(証拠金)×100=883.955%です。
FX業者ごとに証拠金の計算方法が少し違ったり証拠金が違います。10%前後ブレることはありますが、大切なのは計算方法やレバレッジではなく証拠金維持率です。
GMOクリック証券に証拠金とレバレッジの関係を表にしているものがありました。証拠金維持率の目安になると思います。
証拠金維持率2,500% | レバレッジ1倍 |
証拠金維持率1,250% | レバレッジ2倍 |
証拠金維持率500% | レバレッジ5倍 |
証拠金維持率250% | レバレッジ10倍 |
証拠金維持率100%未満 | ロスカット |
私が目安にしているのは、スワップ取引などの長期放置型投資の維持率は1,000%超。自動売買は300%~500%。デイトレード口座は500%くらいキープできていれば良いでしょう。
口座維持率を感覚的に見ることができればレバレッジ何倍とか、計算式がどうとか煩わしいことを考えないで済みます。
レバレッジ高すぎ?ロスカットの関係
投資口座は含み益(儲け分)や含み損(確定していない損失)があっても、決済しなければ損益は確定しません。ロスカット(強制ロスカット)とは、自動でポジションを決済されることです。
レバレッジが高いとロスカットされやすいというのがFX業界の定説です。
本当は少し違います。証拠金=預け入れているお金に対してポジションを多く持ち過ぎていることでロスカットになるというのが正しいです。
ロスカットされるとどうなっちゃうの?
全部ふっとばされる!全てのポジションが強制決済されるんだよ!
つまり預け入れしている資産が減るということ
私も何度もやったことがあるけど、ロスカットの精神ダメージはこの世の終わりを感じる・・・
私の自動売買は現在こんな感じになっています。
まさかユロドルが1.5に届くとは・・・という1月でしたが、ポジションたくさん取ってくれました。先月比5%くらいはプラスになっているはずです。#FX自動売買#資産が少なすぎてまだ引き出せない pic.twitter.com/cUeaGuWJ4B— 川瀬遼太郎@FXアカ (@fxtraderkawase) February 1, 2019
例えば、この口座で見た場合。口座維持率が361.71%あるから、損失は-31,571円ですが決済していないので損失は確定していません。これを含み損と言います。
口座維持率に余裕があればある程度のマイナスに耐えることができます。確定しない損失は損失ではありません。
しかし、口座維持率が100%を切ると強制決済が発動されます。
川瀬の口座が100%切る場合、含み損はいくらくらいになるの?
取引証拠金=有効証拠金になったらなので、⑥1,082,949円が299,400まで含み損が膨らんだら(-783,549円になったら)強制ロスカットだね。
まだ大丈夫そうじゃない?
うん。今はね。
- ロスカットされないことを祈りながら待つ
追証 (追加で証拠金を入れること)で証拠金維持率を上げる- ポジションを切って証拠金維持率を上げる
問題です。例えば、初期投資額が5万円。米ドル円の証拠金が4万円のとき、1万通貨買ったら維持率はいくらですか?
算数苦手なのよね・・・。えっと5万円で・・・4万だから・・・
5万円÷4万円×100は?
5と4で割るの?えっと・・・
正解は125%ね。これは資産に対してポジションが多いってことを数字が教えてくれてる。
FX初心者はレバレッジに目が行きすぎて、口座維持率に目が届かず退場してしまうケースが多いんだけど、200%前後の維持率で取引している場合結構危ない。
(デイトレーダーは200%前後で取引しているケースは多い)
相場が少し動いただけでも強制ロスカットになっちゃう。
125%は少ないよね。
そうそう。算数に自信がなくても、口座維持率がこれぐらいでヤバいとか。これぐらいあれば大丈夫とか、数字を読めるようになればレバレッジ編はOKです。
特に計算なんていりません。雰囲気で数字を認識できれば問題ないんだよね。
これがレバレッジと証拠金維持率、ロスカットの関係です。
レバレッジの仕組みがわかると投資初心者や初期投資額が少ない場合は1,000通貨から取引しないといけないということがわかりますよね。
おさらい:レバレッジでリターンもリスクも25倍になる
イメージとしては足りない分のお金(証拠金)はFX会社から一時的に借りて取引を行うということです。
FXを10万円から開始した場合で考えてみましょう。
レバレッジには実際のお金のやりとりはなく、利益分だけ損益のやり取りをFX会社と行います。
FX取引で勝てば10万円の証拠金にお金がプラスされますし、負けた場合は証拠金から負けた利益分が差し引かれます。
例えば1万円負けてしまった場合、証拠金は9万円になり、次の取引で25倍の取引をしようとしても225万円までの取引しかできないということです。
「レバレッジ倍率が高い=危険」これは間違い
FXで1万ドル買った場合、為替レートが100円から101円に上昇した場合で検証しましょう。
- 100万円預けて1万米ドル買った場合
- 5万円預けてレバレッジ25倍で1万米ドル買った場合
答えは同じ1万円です。
レバレッジが大きいほど少額でポジションを持てる。これだけの話です。注意すべきは100万円を預け入れて25万通貨ポジションを取るような取引です。
25万通貨所有していれば、ドル円が101円になれば25万円の利益が出ます。しかし証拠金と口座維持率は一致しているので、予想と反対に相場が動けばロスカットになるというリスクがあるのです。
この危険性に対して『レバレッジを低くしなさい』と説明している教科書が多いのですが、実際は取引方法に問題があるのです。
相場が少し動いただけで儲けが出るのはFXの1つです。しかし、マネーゲームになってしまうと危険性は高くなるので注意が必要です。
初めは少額でトレードを開始しましょう
証拠金の金額は人それぞれで、1,000万円や100万円預け入れる人もいれば5万円の人もいます。元金に対して利益は増えますが、FX初心者は稼ぐことより経験値を上げることを第一に考えていきましょう。急がば回れです。
少額取引は利益も100円~1,000円程度になりますが、その分リスクも少なく、取引に慣れてからポジション数を上げていくのが正しい方法です。
FX専業トレーダーでも無敗の人はいませんし、FXで生活している人はリスクコントロールを熟知しています。
相場で生き残っていれば確実に勝てる投資家になります。
一緒に勝てる投資家を目指してがんばっていきましょう!