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個人的には全く気にしていませんが『FX会社の利益はスプレッドだけという話は本当なのか?』という話です。
非常にどうでも良い話で恐縮ですが、中には気になるトレーダーもいるでしょう。私の考えをまとめました。
FX会社がスプレッドだけでFX会社の利益が出るのかというと、正直微妙な気がします。私はFX会社の利益は不正がない限りどうでも良い話だと思っています。
ちなみに、負けている人や資金に余裕がない人は、未だ目くじらを立てて批判しているイメージがあります。
2004年頃までは、不正レートを表示して不正なストップ狩りが行っている業者がいた問題もありました。ご興味のある方は下記の記事をどうぞ。ストップ狩りは内容の違うものが2つ混在しています。ストップ狩りについて確認したい方はこちらの記事をご覧ください。
【参考:【注目】FXストップ狩りは2つある!混同を避けるため詳細解説!】
FX会社のカバー率の話
【出所:金融先物取引業協会】
情報は少し古いですが、2018年3月に一般社団法人、金融先物取引業協会が公表したものです。ブログからの情報は出所が曖昧なので公式のものを採用します。
今のカバー注文はAIが自動で行っていると回答している業者もいますが、FXの取引は相対取引が一般的です。個人トレーダーはFX会社と取引をして、必要に応じてFX会社がカバー先と呼ばれる銀行に反対注文を投げています。
FX会社の公式ホームページを見ると、どこの会社もカバー先や、信託保全先の銀行を公表しています。
顧客資産と会社のお金を別管理しているということ。仮にFX会社等が経営危機になり破綻した場合でも、投資家の預け入れ資産は全額返金されるシステム。
特に手続きは必要なく、投資家は資産を銀行振込で預け入れるだけで自動で信託保全されている。
上記の資料から、カバー率90%の会社や50%未満の会社もあることがわかります。カバー方法やタイミングまでは触れていませんが、日中で最大2,218億円の未カバーがあることがわかります。
会社が破綻しない程度のカバーで抑えておけば問題ないという判断をしているのがわかります。
ただし、クローズ時点(NYクローズと考えられる)で2,218億円の半分をカバーしています。
今回の調査は国内の大手証券会社が対象になっていることがわかります。ここに入っていない業者で利用している方は少ないのではないでしょうか?(海外業者を利用している方は別ですが)
店頭FXや証券会社でFXに参入している業者、くりっく365に参加している会社が名を連ねています。ちなみに上記業者以外で利用している方は、どんなタイミングで会社が破綻するかわかりません。せめて、日本国内で登録を受けている業者を利用しましょう。資産を守る上で最低限度こだわる部分です。
単純にスプレッドだけの利益を考えてみる
こまかい話をすると齟齬が生じるので止めておきますが、国内の店頭FXが提示しているスプレッドより銀行が提示しているスプレッドの方が広いのです。
FX会社は『何社かカバー先を利用するだけで投資家に有利なスプレッドを提示している』と説明していますが、正直無理がある説明です。
どう考えても市場でドル円のスプレッドが0.2銭になるはずがありませんし、スプレッドが0.2銭~1.0銭まで差が広がるのはFX業界のブラックボックスです。
しかし、そんなことを言っても仕方ないですし、私たちは提示されたレートで利益を出せばいいだけの話です。
FX会社の平均的な口座数10万口座、すべての口座が稼働していて、1人がドル円を10枚往復した場合で単純計算してみましょう。大手FX会社のスプレッドは狭くなっているので0.2銭計算します。
ドル円のスプレッド1万通貨0.2銭×2(40円)の10回取引(400円)×10万人=4千万円
これだけ取引があれば問題なくFX会社として運営できそうです。
利益は出ないだろうと思いましたが・・・しかし、実際にはそんな単純なものではありません。
銀行に支払うスプレッドを計算すると
銀行は慈善事業を行っているはずがなく、銀行は世の中で一番手数料収入を得たいと思っている業種です。銀行の個人口座は手数料がかからないケースが多いですが、法人口座になるとアホほど手数料がかかります。
実際に法人を運営している方ならご理解いただけると思いますが、メガバンクの法人口座は口座維持手数料や未だ振込手数料で1回700円以上取る銀行もあります。
FX会社は銀行にカバー注文を出している訳ですから、ドル円のスプレッドが0.2銭以下ということは考えにくく、実際にはカバー注文を出せば出すほど手数料を支払っていると考える方が自然です。
また、大手FX会社の本社にお邪魔したときに『実際に稼働している口座は全体の2割あれば良い方だ』という話を聞いたこともあり、スプレッドだけで利益を上げられるのかというと懐疑的な見方になります。
FX取引の基本は相対取引です。カバー注文を出すかどうかはFX会社の判断に委ねられています。儲かることもあると思いますが、損を出すこともあるでしょう。実際の利益は私たちの損失ということで、ほぼ間違いはないと思っています。
この部分は全く問題ではなく、不正なレートを出さなければ全く問題ありません。
私たちは提示されているレートで儲けを出せば、後は誰が何をしていようが関係ありません。
こう考えるのがトレーダーの正しい考え方です。
反対にFX会社がスプレッド競争をしてくれることで、スプレッドが少なくなって得したくらいの気持ちでいいのではないでしょうか?
FX会社の決算内容をチェック!
2020年1月に発売された四季報より、GMOクリック証券を運営するGMOフィナンシャルホールディングスの情報です。営業収益の予想は340億円になっています。(予想は毎回良い数字で出てくることが多い)
日本のFX業者で常にトップを走るGMOクリック証券の運営会社の成績は上記のようになっています。
GMOフィナンシャルホールディングスはFXだけでなく、株式や暗号通貨の取り扱いもあり、全ての金融商品の利益で計算されています。日本の企業が収益がプラスで決算できていることは喜ばしいことですし、法人税の支払いや雇用を確保してくれる時点で日本の景気もよくなっています。
シェアを取れないFX会社は自動売買を販売したり、スワップを良くしたり
私たちが思っているほどFXトレーダーの数は多くありません。毎年確定申告の時期になると、確定申告をした人のうち、雑所得などで1億円以上の収益がある人の数が集計されていますが、200人もいないくらいです。
勝っていて、かつ1億円以上のリターンがある人に限定しているので数は限られていますが、日本人は思っているほど投資をやっていません。
トレーダーの数が少ない中で証券会社は利益を出す必要があります。裁量トレードならGMOクリック証券や、DMMFX、みんなのFXくらいが上位に来ると思いますが、それ以外の業者も独自の戦略で生き残りをかけて戦っています。
最近では自動売買でしょうか?裁量トレードをやってみたものの、利益を出せずに退場していく人は必ず出てきます。特に投資の知識がなく『10万円を100万円にしたい!』と本気で考えている方の多くはこれに当てはまります。(例外はいますが)
FXで10倍以上の利益を出すことは不可能ではありませんが、初心者が資産を10倍にできるほど甘い世界ではありません。
FXでメシを食っている人も100万円を1,000万円にすることはできても、10万円を100万円というと時間がかかりそうです。
個人的見解もあるので、労せず利益を出せる人もいるかもしれませんが、10万円からの取引は何かと不便も多いものです。
外為オンラインやインヴァスト証券は、スプレッド競争から早々と離脱して独自の取引ツールを公表して生き残っている会社です。
【参考:【FX自動売買ランキング】自動売買比較!どんな設定なら儲かる?】
私はFX自動売買には賛成の立場で、全く何もわかっていないトレーダーが独自の相場観で取引するよりも、取引はAIに任せてしまった方が利益が出る可能性は高いと思っています。
このように、FX業界では生き残りをかけて、各会社がしのぎを削っています。
どのような取引をしたいのか?どのような取引なら稼げるのかチェックして、自分に合ったものを選択していきましょう。
FX会社の利益はスプレッドだけか?まとめ
まとめにならないまとめで恐縮ですが、FX会社がスプレッドだけで利益を上げているのかというと疑問が残ります。
- カバー注文は銀行に出す必要がある
- 一定数のアクティブトレーダーがいる必要がある
- 日本のFXトレーダー数は限定されている
FX取引には、中長期注文を出さないスイングトレードもありますし、金利だけ狙うスワップトレードもあります。頻繁に取引が行われない以上、FX会社は利益を出すことが難しくなります。
自動売買のようにトレーダーに儲けを出してもらって、完全に手数料を受け取る方法に舵を切っている会社も多いのです。
私たちはFX会社がどのように利益を出しているのかまで気にする必要はなく、自分が稼げるように、自分の利益だけを考えることが重要です。
2000年頃のように、不正なレートを表示する業者はいなくなりましたし、どこのFX会社のレートもチャートに表示されるようになっているので不正なストップ狩りもなくなりました。(一部、海外業者では稀に噂が立つこともあります)
過去の不正レート事件では、FXトレーダーが会社を相手取り裁判を起こしたこともありました。このような過去の経験からもFX会社はクリーンな経営に努めています。
少し話は変わりますが、現在のスプレッドでも利益が出せない方は自動売買に切り替えるか、FX会社の株を買って配当をもらう、売却益を狙うという方法もあります。